aikoは頭のおかしい女である。
昨今、会話をしていると「aikoがベストアルバムを出す」と定期的にダイレクトマーケティングしてくる人間がいる
私は、aikoという人間をろくに知らない
「aiko?ああカブトムシ人間の歌手ね」ぐらいの認識しかなく、曲を聞けば思い出して
「あぁ~~~・・・あー!」という軽度知的障害者のような反応になるのが関の山だ。
私にとってはaikoという存在はその程度のものだ
そして私は健常者だ
しかし、せっかくだからaikoの曲を聴こうと思い至り数時間ほど色々な曲をループしつつ聴いた。
ピアノの音を味わい、シンセストリングの音に頭を揺らし、噛みしめるように聴いた。
「面白い音作りする人だなぁ」
私が最初に感じたのはこれである
音大出の作るようなものとまるで違い、コード構成が不協和音のように感じる部分が随所に見受けられるのだ
それを上手くまとめあげているからこそ、万人に受け、Discordでダイマしてくるやつを生み出すのだろうと感じた
そして歌詞に注目して絶句した。
aikoの曲の大半は「あたし」と「あなた」を唄ったものである。
女性は「あたし」に、男性は「あなた」に共感を得、感動し、拍手喝采するのだ
そう、「あなた」とは我々自身であり、我々は常にaikoの隣にいるのだ。
代表曲である「カブトムシ」や「キラキラ」ではaikoは「あなた」や「この世」が死ぬことを夢想している
歌が始まって早々に退場させるのだ。
そして、それらが退場するとaikoは
「カブトムシ」や「風」になるのだ
なんだこの女!?
aikoの曲の多くで「悩んでるあたし」が登場する
「悩んでるあたし」は
付き合っていない「あなた」に気付かれないように、歩幅を合わせていってついていったり、
「あなた」が目線で追っている女の前を横切りまくったり、
フった「あなた」に「好きだ」と言わせるまで電話のダイヤルを回して洗脳することを目標にする女である。
なんだこの女!?
「あなた」とは我々自身であり、我々は常にaikoの隣にいるのだ。
そしてそれはカブトムシであり、風だ。
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